今さらながら “門” について。。。
2020年 02月 29日
門(もん、かど)とは、敷地と外部を区切る塀や垣に通行のために開けられた出入口のこと。外構の一種。
正面口のことは、特に正門(せいもん)とよばれる。門の脇の柱を門柱(もんちゅう)、門の番人を門番(もんばん)、門の扉を門扉(もんぴ)とそれぞれ呼ぶ。
――Wikipediaより抜粋――
という事で少し真面目に門のおはなしを

こんな感じとなると「門構え」という言葉が
しっくりきます。
トラディショナルな和の趣です。
今の外構工事の門とは全然関係なく見えますか?
求める門と全く違いますか?
お城にある城門は確かに目的が違うかもしれませんが、
明治以降の門はたいてい現代に通じています。
内と外の境界の出入口・・・
確かにそうでしょう。
侵入防止であり、防犯のためもあるでしょう。
でもやはりお客様を出迎える、もてなす
という意味合いが深いのではないでしょうか。

『門は家の顔』
とよく言われます。住まいの印象を
決定づける場所でもあります。
しっかり落ち着いた印象だったり


スッキリしたシンプルな佇まいであったり、

皆さんそれぞれに好き嫌いや趣味嗜好があります。
使う素材も多種多様・・・扉のあるなし
表札のあるなし、植栽のあるなし・・・
なにが正解とかは特にありません。
思い思いに自由にやってください。
ただし、こうした方がイイとか
それはしない方がイイとか
あれはここにした方がイイとか

例えば↑はY●Kのカタログのものですが
使ってある門とかかなり立派でかなり高額です。
出来上がりは結構なものでしょう。
惜しいのは扉前の石(タイルかも)のところ。
扉と同じ幅でドン。屋根も袖壁もあるのに
門扉にドン。
もしここにホールがあれば・・・。
門を構成する物は 門袖・門柱・門扉
そしてホール。
ホールとは門の前の空間であり足元のスペース。
お客様が来て、立ち止まりインターホンを押す場所。
門扉の取っ手をつかむ場所。
家主の出迎えを受ける場所。
道路から門まで距離があれば
アプローチを進み、門に至る。
道路の際なら一歩敷地に入り
立ち止まる場所。
そこに屋根が欲しいなら屋根を付け
花壇が欲しければ花壇を設ける。
夜にはライトアップし・・・
そういった意味で↑の門はちょっと惜しい。
どこか設計者の経験が足らない気がする。

↑はLI●●Lのプログコートフェンスの一枚。
道から建物までの距離はそれほどなさそうだが
ホールはある。
コレもおそらくCGなのだろう。
わかった上で突っ込んでみると
門袖(白い壁のとこ)が細すぎる。
おそらく1.8mの高さの袖壁とフェンス
と1.4mの高さの門扉の組合せなのだが
特にポスト側の袖壁が細すぎる。
出来れば40㎝、少なくとも20㎝幅を広げるだけで
もっと立派な印象になるのではないかと思う。
フェンスと門扉を売りたいメーカーが作った物なので
アレコレ突っ込むのはナンセンスではあるが
こちらも設計者の甘さを感じる。
ただ哀しいかなそんなことがわかる人は
そうはいない。出来上がってしまえば
こんなものだろうと思うし、こうしたらよかったなど
露ほども感じないのが普通。
でも、でも、だからこそ設計者の責任が重大。
作ってしまってからあーだこーだとか
たとえ失敗に気付いたところで、覆水BON

だからこそいろんなバランスが重要なのです。
使い勝手と外観のバランス
建物とのバランス
敷地の広さとのバランス

そして予算。。。。。。。
どうまとめるか、いかに作り上げるか。
設計者はしっかりした知識と
たくさんの経験が必須なのです。
お手元の外構図面採点しましょうか?

